…

凜

「あっはっは…あの時は軽く小突いただけだよ。あいつが柔だったんだよ。じゃあ行ってくるね、あんた達も遊んで無いでさっさと車出しな。」

豪快に笑いながら凜は車を走らせた。

「あれだから何時までたっても彼氏が出来ないんだよ。黙ってると可愛いのにな」

「そうかな？隠してるだけで実は男の一人や二人居たりしてな。」

「無い、無い、性格がまるで男だからな」

そうは言うものの勇次は凜に惹かれていた。 それを誰にも悟られまいとして何時も悪態をついてしまうのだった。