詩織
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遠くの方から小走りでかけて来る彼女を見つけ立ち上がると大きく手を振った。 「ごめん…待った?」 息を切らし詩織は少し上目使いで覗き込むように祐介の顔を見た。 「ううん、俺も今来たとこだよ。」 と嘘をついた。 久々のデートで夜も眠れず、まして約束の時間より30分も早く着いたなんて言える訳もなかった。
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