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「とっもえー。いっちごー。こんにちはーなのー」
鏡台から雛苺が姿を現す。
「いらっしゃい雛苺」
「あー! ヒナお姉ちゃーん」
巴の娘、苺が雛苺に駆け寄る。
「今日は何して遊ぶのー?」
「うーとね、巴も入れてかくれんぼするのー」
「私も?」
巴が自分を指差して言う。
「あったり前なのよー。みんなで遊べば楽しいのー」
「ママもやろーよー」
「ふふ。わかったわ。じゃあ私が鬼をやるから、10秒数えるうちに隠れてね」
「よーし、隠れるのー」
「ヒナお姉ちゃんまってー」
雛苺と苺は部屋から飛び出していく。
「雛苺、いつになく上機嫌ね。お姉ちゃんって呼ばれるのが嬉しいのかしら」
プルルルル。携帯が鳴る。
「電話? 桜田君から……。もしもし」
電話に出る。
「うん。今夜? ええ大丈夫よ。苺も連れて行ってもいい? 本当? じゃあ18時にあなたの家に行けばいいのね? うん、それじゃあ」
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