4.16年前の平穏

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 巴は電話を切る。 「ともえー。まーだー?」  雛苺が呼ぶ声が聞こえる。そうだ、かくれんぼをしているんだった。巴は10秒数える。 「もーいいかい?」 「もーいいよー」  雛苺と苺、2人の声が家の中に響く。  もし親がいたら、家全体を使って遊ぶなんてできなかったな。巴は思った。 「さて、と」  巴は立ち上がる。 「こうやって遊んでいればちょうど夜にはお腹が空くわね」  巴は扉を開けて、部屋を出る。 「ふふ。楽しみ」  巴は雛苺達を探しに、部屋を出た。
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