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18時。パーティの始まる時間。ジュンの家に着々と人が集まりつつあった。
「たっだいまなのー」
雛苺が元気に扉を開ける。後ろには巴とその娘の苺がいる。
「こんばんは。今夜はごちそうになりますね」
「あら、巴ちゃんこんばんは。その子が巴ちゃんの娘さん? 可愛いわねえ」
「どーしたですのり。あ、そのチビチビしてるのが巴の娘ですか?」
「翠星石、人の子供にチビチビなんていっちゃあいけないよ」
玄関での団欒。みんなが楽しそうに巴達を囲む。
「時間ピッタリかしらー」
金糸雀が風にのって現れる。その少し後方でみつが走ってこちらに向かっている。
「はあっ、だからカナ早いってばー」
息を切らしている。最年長のみつには走ることそのものが大変だったのだろう。
「チビカナもきたみたいですね」
「やあ、いらっしゃい金糸雀」
「もうみんな揃っているのかしら?」
金糸雀は尋ねる。
「後は……」
蒼星石が答えようとしたところで、家の前に黒い車が止まる。中からはめぐと水銀燈が出てきた。
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