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「……まじで?」
ジュンは驚きでしまりのない間抜けな表情をしている。それだけ、今の発言は予想外だったのだろう。
「ジュンジュン知らなかったのー? って、7年間海外に行って音信不通になってたんだから当たり前かあ」
「誰と? いつ頃?」
「大学の頃から付き合っていた彼と24の時にね」
「あー、あの人か」
ジュンはその相手と面識があるようだ。
「それにね、子供も1人いるの。女の子よ」
「それはおめでたい。なんて名前なんだ?」
ジュンが聞くと、巴とみつは顔を合わせて、笑う。
「あの子のように、強くて優しくて、誰かを思いやれる子になって欲しいって願いを込めて、苺って名づけたわ」
「どうジュンジュン。素敵な名前でしょー」
みつがまるで自分の子供のように言う。
「ああ……本当にいい名前だ。きっとその子はいい子に育つよ」
ジュンも顔をほころばせる。
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