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「それっていくらくらいなの?」
ジュンがその資金の額を口にする。彼女達はそれを聞き、ぽかんと口を開けてジュンを見ていた。
「桜田君ッ! それ生活に困らないどころか遊んで暮らせちゃうくらいにあるんじゃないの!?」
「そんなもんかなぁ……。まあそのおかげで作業に集中できるんだけどね」
「それで、どうやって稼いだの?」
「んー、まあなんというかちょっとした商売みたいなもんだよ」
「ちょっとしたって……。でもまあ自分で稼いだのなら安心だわ」
「まあ僕の方はこんなもんだよ」
「なんだか、桜田君って結構すごい人生送ってるわよね」
「生きた人形と交流をもってるだけで僕達みんな充分すごい人生を送ってるじゃないか」
みんなが声を出して笑う。そして、笑いが消えると同時にめぐと巴は切なげな表情でどこか遠くを見る。水銀燈と雛苺のことを考えているのだろう。
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