第八章

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  どんどん倒されていく隊士達を見遣り戦況を測っていた平助は、そろそろ頃合かと、維治に向っていき、竹刀を振り下ろす 維治は、それを驚くことなく受け止めると、二人とも同じように間合いを取った 『さっきの決着、つけようぜ!土方さんは、手ぇ出すなよ!』 そう言った平助は、力強く床を蹴って、一気に間合いを詰めていく 維治は慌てることなく、それを受けて立つように、竹刀を下段に構える そのまま、低い姿勢から繰り出される上段への突きを、最小限の動きと力で受け流す 「平助、もうバテた?動きがさっきより鈍ってるよ。」 そう言った維治は、そのまま竹刀を振り下ろした 『馬鹿言え!んな訳ねぇだろっ!』 その竹刀の斬撃を受け止めた平助は、そう言って竹刀を跳ね返し、再び間合いを取る 「だったら、もっと攻めてこなきゃ、ね!」 維治がそう言ったと思えば、再度、鋭い攻撃が繰り出されていく 道場の床が強く踏みしめられ、いつも以上に大きな音を響かせながらも繰り広げられる戦闘 激しくぶつかり合う竹刀の音と、荒い息遣いだけが道場内に木霊していた… 『くっ…!』 全体的に重く、鋭い攻撃に顔を顰めた平助は、小さく歯を食いしばりつつ攻撃をかわす 手加減の全くない二人の戦いを、隊士を倒し終えた土方は横目で眺めていた…  
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