雨の日に

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なんでも、稀に食卓に並ぶらしい。 その花を見ながら、私は考える。 『彼』は、いつも一人で色々抱え込む。 それは私対して限ったことではなく、それは血の繋がった彼女も例外ではないらしい。 だから、思う。 いつか、『彼』が一人で抱え込む日がこないように、と 私はおなかいっぱいの料理を食べ終え、今から帰宅するところだ。 流石にお出迎えは断ったので、私は今『彼』の家の玄関を抜けて帰ろうとしている。 と、そんな時、何気なく振り返ってみた。 そこにはごくごく普通の一般家庭の住宅。 だがそこには、二人の正反対の双子の姉弟が居る。 本当に面白い家族だな。そう思いながら、私はそのまま真っ直ぐに我が家に向かった。
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