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ハルトマンは皆より一足先に飛び立ち、僚機が集合するまで上空で旋回しながら待機し・・・。
僚機が全て離陸すると、ハルトマン達は直ぐに敵の基地に向かった。
燃料の消費が激しいジェット機は、航続距離がレシプロ機よりも短い。
その為、燃料を節約しながら早急に基地を叩く必要があった。
「爆弾の射出装置を起動しろ。」
坂井が無線で皆に言った。
火龍の機体下部には、箱形の爆弾が詰められた特殊な射出装置がある。
これが事前に工作員が設置したセンサーの前を通ると、自動的に爆弾を射出する仕組みだ。
「乱気流が激しい!」
「山から流れてくる突風に注意しろ!」
そうハルトマンは言った。
陸地の複雑な地形の山間部と同じように、氷山に遮られて風の流れが不安定になっている。
これが乱気流を発生させて、機体が風に揉まれてしまうのだ。
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