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狭い空間は神経を磨り減らしていき、緊張が操縦桿を握っている手を震えさせる。
「バシュー」
最後の一個が射出されてから数秒後・・・。
「ヒュォォォォォンンンン」
狭苦しいトンネルのような滑走路を抜けて、四機のジェット機が広い大空へ昇っていった。
「作戦成功。」
「これより、敵の爆撃機に見つからないように低空飛行で帰還する。」
そう無線連絡を入れて、ハルトマン達が吹雪を利用して姿を消す頃・・・。
何も知らない敵の爆撃機が、爆弾が仕掛けられた基地に帰還してきた。
「着陸体勢に入る。」
「そこから滑走路が見えるか?」
「殆ど吹雪で見えません。」
「この進路で間違いは無いようです。」
いつものように、爆撃機の大群が通常の手順で滑走路に進入し始めた。
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