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「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
ヒトラーも山本も、互いにショックが大きすぎて声が出ない。
(アメリカが同時に攻撃を仕掛けてきた。)
これは“反撃”を連想させる。
つまり、アメリカに反撃の“チャンス”が生まれたのだ。
「事態は深刻です。」
「被害は軽微ですが、我々にとって重要な拠点が奪われました・・・。」
「現在、ミッドウェーにてオアフ島の奪還作戦を立案中です。」
そう山本はヒトラーに言って、沈黙を破る切っ掛けを作った。
「なるほど・・・。」
「大西洋ではUボートによる海上封鎖を行い、なんとか膠着状態を維持しています。」
「しかし、それが維持できるのも時間の問題でしょう。」
「この状況を打開するためには、“あれを”使う必要があるかもしれません。」
ヒトラーは重苦しい空気の中で腕を組みながら考え、同じように山本も腕を組んだまま会議は進んでいく。
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