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「その総攻撃について、詳しく説明してもらえますか?」
ヒトラーが山本に尋ねた。
「私の考えた空海同時総攻撃は、敵の戦略を逆に利用した“船団の撃滅作戦”となっています。」
「太平洋上に補給基地を確保したアメリカは、直ぐに反撃を仕掛けてこようとするでしょう。」
「しかしながら、反撃するためには兵士や資源が必要になります。」
「そこで、オーストラリアやアフリカなどから資源を調達する必要がある訳ですが・・・。」
「もしもこの考えが当たっていれば、大体の航路は見当がつきます。」
「この航路および戦略から目を逸らさせるために、オアフ島及びイギリスを餌にアメリカは輸送船団の安全を確保しようとするでしょう。」
「・・・なるほど。」
「可能性はありますな。」
山本の考えたアメリカの戦略に納得するように、ヒトラーは頷きながら言った。
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