反撃阻止作戦

4/11
前へ
/942ページ
次へ
「その戦略に提案があるのですが、発言しても宜しいですかな?」 「構いません。」 ヒトラーが山本に尋ねると、すぐに山本は返事をした。 「私が提案したいことは、輸送船団の一部を敵に気付かれないように“すり替えて”しまいたいのです。」 「すり替える・・・。」 「一体何をお考えで?」 そう山本はヒトラーに尋ねた。 ヒトラーの頭の中では、沢山の夢のような作戦が作られている。 その夢のような作戦の中には、実現不可能なものもあるが・・・。 味方すら凌駕する巧妙な作戦が、それに混じって頭の中に浮いている。 その無数に存在する作戦の良し悪しを読み取れるのは、極少数の人間しか居ない。 「敵の船団と我々が作った“偽装船団”を、敵が気付かないように入れ替えてしまいたいと考えています。」 「この入れ替えた偽装船団を使い、本格的な破壊活動を始めます。」 「・・・・・・。」 「奇抜なアイデアで驚かされますが、かなり良さそうな作戦です。」 そう山本はヒトラーに言うと、作戦の実行を了承した。
/942ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2613人が本棚に入れています
本棚に追加