俺の恋人……?

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「なにが欲しい?」 俺の独り言にわざわざ箸を止めてまで、介入する柱谷。 そこで口はさめるんなら、女子との会話にも入ってやれっ! そう思うのは俺だけだろうか? とりあえず会話をしようという心が見えた以上無視はよくない。 うん、相手が例え最悪なヤツでも良くない。 楽しい会話は見込めないが、適当に話して気を紛らわせよう。 もしかすると、 コイツの説得に成功すれば女子との昼飯復活もあり得るかもしれない。 ばんざーいっ、 いやいや、まだ決まったわけではない。 今の所は、なしよっと流しておく。 そんな下心を持って、サンドイッチを食べながら、言葉を返した。 「だから華だよ」 「だから何の花だ」 …… 聞き取れなくて聞いたのかと思ったら、 コイツの耳には 俺、部屋に花を飾りたいんだ…(キラキラー) と言ったように聞こえたらしい。 ではなにか? 俺がもし… 貴方から一万本の薔薇の花束が欲しい… (キュンキュン) と言えば送るのかてめえは。 「…馬鹿か己は」 「?」 どうやら柱谷は、まだ解ってないよう。 箸を軽くくわえたまま首を傾げている。 いやいや、野郎がやっても可愛くねぇからっ。 しかもそれを堅苦しい男がやったら気色わりぃことこの上ない。 うぇ…吐きそ… とにかく堅物にも理解できるように説明しよう。 「薔薇とか、カーネーションとかの花じゃなくて、飯時にも少しくらい華やかさが欲しいなって言ってんの。解る?どぅゆうあんだすたん?」 理解したっぽい顔をしたので一安心と、飲み物に口を付けた時。 「ならば花村を呼んでこよう」 ぶふぅぅぅ!! なんでそ~なるのっ。 ねぇ貴方の脳内配線は一体どう繋がれてるの?
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