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最悪な案を出され、飲み込み前に口に含んだ紅茶を全部吹き出してしまった。
名案だ。
そんな風に納得した顔をしている柱谷。
ヤツに吹きかけなかったのは非常に残念だ。
「てめえ、本気で言ってんのなら殴るぞ」
「なぜだ?花村なら俺も話せる」
人見知りの子か、てめえは!
話したこともない俺に噂だけで相談持ちかけてきたくせしやがって…
「話さんでいい!俺だって出来ることなら話したくないっつーのに」
「ふぅん、アンタそんなこと思ってたんだ」
「当たり前田の…静ぁ!!?」
いつの間にか後ろに弁当持参で静は立っていた。
「私を呼ぶ声がこの部屋から聞こえたの」
「どこぞのヒーローかよ」
むしろ悪役なくせに、黄昏た顔で腕なんか組んでたりする。
柱谷は箸を止め、
たった一言、颯爽と登場した静に向けるでもなく、
俺に対して不思議そうな顔で放った。
「クラッカーではないのか?」
若人よ…何故そのフレーズが解る。
というか状況を読め、堅物星人。
お前様が、唯一話せる女子の登場をあっさりと無視しやがりますか。
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