さらば青春

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結局昼休みもエネルギーの充填はできず仕舞いに終わった。 あれだけ自分で静となら話せるとか言ったのに、 実際の所、静が柱谷に話しかけても、適当に返事するだけ。 会話の大半は俺に振られ、結果的に飯を食いながら2人とほぼ交互に話すことになった。 あの嘘つきめ。 ロクな会話すら出来ねぇなら呼ぶな。 お陰様で俺のテンションは底辺をなぞっている。 今日の授業が終わる頃には俺死んでるんじゃないだろうか。 そう思えるほどに精神疲労を抱えていた。 静はうるさい。 柱谷はズレたことばっか言いやがる。 いい加減にこのサイクルから抜け出したい。 しかも放課後にはいつもの時間が待っている。 せめてもの休息だ、残りの授業は睡眠学習に切り替えるぞ!! さぁ寝ようと机に体を投げ出し瞳を閉じる。 さぁ数秒後には俺の意識は銀河の彼方だっ。 「寝るのか?」 解ってるなら話しかけるな! 邪魔してるとしか思えないタイミングで話しかけるのはご存知柱谷だ。 なぜ、こんな奴と席が近くなのでしょうか… くそぅっ、明日のLHRで席替え提案してやるぅ! まぁそれはそれ。 俺はすでに寝ているかのように思わせるため、柱谷を徹底的に無視する作戦に出た。 そうすれば時機に諦めてくれるだろうし。 そう期待して… 「おい正介。起きないと成績落ちるぞ」 結構イタいお言葉。 だけども無視無視…もうとっくに寝てるんだよ。 俺はのび太よりも早く眠る特技を持っているんだ。 「正介、もう起きないと本当にマズいぞ」 今度は実力行使。 なんとかして起こそうという気は未だ健在で、揺り起こそうとする。 しかしその程度の攻撃に負けるわけにはいかない。 俺は放課後まで眠り続けると腹をくくっているんだ。 今なら地震雷火事親父、どれが来たって眠り続ける気だ。 いやまぁ流石に命に関わるのはイヤだが…… とにかく早く諦めるんだ柱谷。 「女子の着替えが始まってしまうんだが…」 (作戦か?それは作戦なのか?!)
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