ミチヅレ

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近藤が杉谷の腹に手を突っ込み、赤黒い紐状のモノを取り出した。 それを見てニヤッと笑い、再び杉谷の解体に取り掛かる。 杉谷は体をほとんどもぎ取られ、残るのは頭だけになっていた。 既に事切れている。 最後に近藤は頭を潰し小さくして、噛み砕き飲み込んだ。 怯える俺を見つめる。 先輩ハ殺シマセンヨ。僕ガ殺シタイノハ杉谷デス。 再び近藤は同じ事を口にした。 先輩…コイツハ道連レデス。ヒトリデ死ヌノハ寂シイデショウカラ。 俺は恐る恐る聞いた。 「近藤…お前は…裕一に殺られたのか?」 近藤は表情一つ変えずに答えた。 ソウデス。アノクソ野郎ニ殺サレテ悔ヤムバカリデス。 先輩、コレハ止マリマセンヨ。誰ダッテ殺シタイ奴ハイマス。オソラク杉谷モ誰カ殺スデショウ。 「杉谷は…そんな真似はしない…!!」 近藤は笑った。 残念デスガ、先輩、アイツモウ道連レノ相手ヲ探シニイッタミタイデスヨ。 近藤が足元を指差す。 杉谷の体が散らばっている。 だが…1つ足りない…。 手…内蔵…指…太股…心臓…足……足? 「足首から先がない!」 近藤は笑った。 アイツノコトデスカラ、オソラク…西河先輩ジャナイデスカ? 俺は言われる前に走り出していた。
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