出会い

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ユーリが声を掛けると、淡い緑色の光がユーリの体から出てきた それが徐々に人の形になっていく 晶羅「……深緑……玄武…?」 完璧に人の形になった頃に光は晴れた 深緑「そうです。こんばんは、紅砂、晶羅」 薄い緑色の長い髪を後ろで一つに束ねた長身の男はそう言ってペコリとお辞儀した 紅砂「は、はじめまして…」 晶羅「……………」 意外と普通な玄武に俺は慌てて返事をした それに対し一瞬怪訝そうな顔をした玄武をユーリが遮る ユーリ「龍から簡単に話は聞いてると思うけど、私達は伝説の悪魔の復活、それに伴う四聖獣の悪用を阻止する為、四聖獣とその器を探してるわ。そこまでは大丈夫?」 紅砂「あぁ…」 ユーリ「そして、私が玄武の器であり契約者。龍が青龍の契約者よ。青龍は…、と深緑お願い!」 深緑「はい」 ユーリに声を掛けられた深緑は龍から一振りの刀を預かった 深緑が刀身に触れ、何かを呟くと刀が淡い青色の光に包まれる そして、深緑の時と同じようにそこから水色の光の玉が飛び出した ?「よぉ、紅砂に晶羅。元気か?」 まだ少年の聖獣が出て来た ユーリ「青龍の青(せい)よ。龍は魔力がないから一度体内に宿らせると取り出せなくなるの。だから、刀に宿してるわ」 青「ユーリ、説明は良いよ。だって、俺も深緑も二人とは初対面じゃねーもん。なぁ?」 紅砂「え…」 なぁ?って満面の笑みで振られても返事に困る だって四聖獣なんて会ったことあれば忘れないし、正直言って名前すら知らなかったし… 晶羅「……人違い…?」 あ、それかも。 1人で納得してると青が拗ねた子供の様に頬を膨らませた 青「いーや!絶対お前らだ!んな珍しい名前の双子がそうそういてたまるか!」 確かに珍しい名前ではあるけど… 紅砂「知らないものは知らない!絶対、人違いだ!」 むぅ、と膨れ上がる青と俺の間に割って入ったのは他でもない深緑だった ちなみに、ユーリと龍は完全に蚊帳の外 深緑「まぁまぁ、かなり昔の話ですし、二人とも小さかったので覚えてなくても無理ありませんよ」 のほほんと笑った深緑にむくれていた青は、はぁ…と溜め息を吐いた 青「まぁ、いいや…。でも流石に白虎のことは覚えてるよな?」 紅砂「いや…」 青・深緑「……え?」 俺の返事に流石の深緑も固まった
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