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紅砂「……ふぅ」
晶羅「……兄貴?…」
自分でも知らないうちにため息が漏れてた
よく知らない人間と話すのはやっぱり疲れる
紅砂「……大丈夫だ」
笑顔を浮かべてそう言ってやると、晶羅は安堵したように微笑んだ
皆は晶羅のことをよく無表情だと言うけれど、そんなことは絶対にないと思う
まぁ、ずっと一緒にいた自分だから分かるのかも知れないけれども…
紅砂「それより…、お前こそ大丈夫か?家でも外の人間と話すことって殆どなかっただろ?」
晶羅は昔から本当に人見知り…、いや、引き籠もりだったからたぶんこの慣れない環境は俺より疲れるハズだ
だから、結構心配だったんだけど…
晶羅「大丈夫…、兄貴がいるから」
晶羅はキッパリと笑顔つきで言い切った
紅砂「そっか…」
気付いたら二人でクスクス笑い合っていた
うん、何とかなりそうだ
だけど、俺はこの時、朱雀がどんなものか全く知る由もなかった
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