出会い

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次の朝 龍・紅砂「…………」 ユーリ「…やっ…もう、くすぐったいって」 目を覚ました、いや声によって覚まされた俺たちの前には白い子猫と戯れ合ってるユーリがいた ちなみに、晶羅は未だに夢の中 ユーリ「…あ、…起きた?おはよう」 紅砂「あぁ……」 嫌に上機嫌で子猫を撫で回すユーリ 龍「…ユーリ、そいつは?」 流石に龍もポカンとしながら指をさす ユーリ「……あぁ、この子は「白夜だ」 ユーリの声に被せる様に『猫』が喋った 龍・紅砂「……!?」 一瞬、驚いたが俺はすぐにある一つの可能性に行き着いた 紅砂「…えっと、伝令用の魔法とかかかってる子猫?」 試しに猫をちょっとつついてみたら思いっきり噛まれた 紅砂「……いっ」 白夜「違う、俺は…」 白夜と名乗った猫はピョンとユーリの腕から飛び降りた そして、ポンっという軽快な音と共にその姿が煙に包まれる そして煙が晴れたそこには1人の少年が座り込んでいた 白夜「…半獣だ。『虎』の」 本人曰く、虎の姿の時と同じ白銀の短い髪と、金に近い色素の薄い瞳で俺たちを見上げてくる だけど、俺が驚いたのは猫が人間の姿をとったこと何かではなく… 紅砂「虎!?猫じゃなく!?」 俺の言葉に白夜の目が剣呑に光った 俯いてふふふ、と怪しい笑みを浮かべる 白夜「猫……?、俺は…」 白夜が顔を上げるのと、俺の声に反応した晶羅がうっすらと目を開くのは、ほぼ同時だった 白夜「虎だー!!」 晶羅「……っ!」 そして、白夜が牙を剥いて俺に飛び掛かって来た瞬間、部屋に炎の魔力が満ちた
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