出会い

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紅砂「……えっと」 俺の前にはちょっと焦げてしまった前髪を気にしつつ、じとーっと晶羅を睨んでくる白夜 隣りにはこれまたじとーっと白夜を睨む晶羅がいた 龍とユーリはそんな俺たちから一歩離れたところに座ってことの成り行きを見守っている 確かに俺が言ったことが白夜のプライドを刺激してしまったのだろう、ということと、咄嗟に俺を守るよう炎の結界を張ってしまった晶羅の条件反射的な行動も分かった …分かったから、誰かこの沈黙を何とかして欲しい ちなみに、俺は晶羅を制止し、白夜にすぐ謝っていた だからこそ、正直この2人をこの後どうすれば良いか困っている というか、そこの年長者2人組何とかしろ しばらく沈黙が続いた後、俺の願いが通じたのかユーリがポンと手を打った ユーリ「…あ、そうだ。白夜も晶羅も落ちて、取りあえず自己紹介しましょ?」 龍「そうだな、じゃあ俺から。魔族で水藍流の剣士、龍だ。よろしくな?白夜」 ユーリの言葉を引き継いだ龍が、俺の周囲2人の空気を無視して白夜に手を出した 白夜も流石に晶羅を睨み続けることはできなかったらしく折れた 白夜「よろしく…」 そう言って、バツが悪そうに龍と握手をかわす 紅砂「で、俺が紅砂でこっちが晶羅な?」 晶羅「……」 白夜「……ふんっ」 俺が苦笑いしながら言った言葉にはそっぽを向かれた まぁ、仕方ないか 晶羅も白夜を睨んだままだし… その白夜が明後日の方向を向いたまま口を開いた 白夜「…俺は白夜。虎の半獣。かつて四聖獣の宿主だった龍姉と大兄のとこへの案内人だ」 紅砂「っ!?…なっ」 驚く俺を小馬鹿にしたように白夜はニヤリと笑う 白夜「じゃなきゃこんな所にはいない。ユー姉が連れて来るわけないだろ?」 ユーリ「そういうこと。だから仲良くしなさいよ?」 ねー、とか言いながらユーリと白夜は笑ってるけど、こっちは笑い事じゃない 特に隣りに座ってる晶羅が… ちらっとそちらを見てみるとやっぱり、不機嫌丸出しの表情をした晶羅がいた はぁ…、何だか疲れそうだ
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