海上の鱗粉

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晶羅「……気功術…?」 晶羅が首を傾げて何それ?とでも言うように呟く ユーリ「魔術と似たようなものよ」 晶羅の疑問に応えたのは空中で観戦していたらしいユーリだった 甲板に降り立つと同時に半透明の羽根を消し去る ユーリ「生き物は無意識に自然に存在する地水火風の元素を取り込んで体に蓄積している。私達はそれを更に属性毎の魔力として精製し、元素に見合った魔術を使用することができる」 ユーリがちらっと中央広場を見た 二人がまた戦闘を始めたらしい ユーリ「人には勿論、得手不得手があるから精製できる魔力の属性には限りがあるし、自然から取り込み蓄積できる量にも限りがあるから、魔力も限られた量を使うと無くなってしまう。そこまでは分かるわよね」 紅砂「あぁ…」 俺だって魔術を扱う者としてそれくらいの知識はある 隣りで晶羅もコクコクと頷いている気配がした ユーリ「気功術はね、精製する前の混沌とした元素の状態をそのまま体外に放出して対象に影響を与える技なの。だから属性もないし、魔術を使えない者にも使えるの」 まぁ、習得が難しいし、属性付かないから使う人はあまりいないけどね、とユーリは小さく続けた
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