甘えべたな君

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「なあ」 『なに?』  *甘えべたな君* 「なんで未来は甘えてけぇへんの?」 『別に理由なんてない』 「俺的にはもうちょい甘えて欲しいんやけど」 『…嫌よ』 「なんでや?俺のこと嫌いなんか?」 『好き、よ…でも…』 「なんや?」 『恥ずかしいじゃない…』 「あかん。今キュンってきたわ」 『…侑士のバカ』 「俺のこと好きか?」 『……うん』 「ほんまか?」 『……うん』 「ほんなら甘えてや」 『いや』 「えーやんか。」 『やだ…』 「そんなこと言わんと… おいで?」 『っ…!』 侑士は手を伸ばしてあたしを抱きしめるポーズをする。 『じゃあ…侑士から甘えて…』 「ええんか?」 『侑士から甘えてくれるならいい、よ』 「ほんまにお前は可愛いなあ」 なんて言いながら侑士はあたしに近づいてくる。 ぎゅうっ 侑士はあたしの後ろに座り、あたしの後ろから抱きしめる形になる。 『…』 「未来はちっさいなあ」 『侑士がおおきいのよ』 「せやけど未来は元々ちっさいやんか」 『す、少しは伸びたもん…』 「よぉ跡部にちょっかい出されとるのにか?」 『み、見てたの…?』 「当たり前やん」 『あ、あれは景吾が…』 「跡部と名前呼び合っとるんか?」 『あ…景吾が名前でいいって言ったから…』 「仲えぇんやなぁ」 『ゆ、侑士?』 「なんや?」 『お、怒ってる…?』 「嫉妬してる」 『え…』 「ムカつくやん。ただでさえ跡部と仲えぇのに名前まで呼び合っとるやなんて」 『ご、ごめん…』 「未来から抱きついてくれたら許したるわ」 『い、意地悪…』 「ほんなら許さんでもええんやな?」 『わ、わかったわよ!』 ぎゅうっ! あたしは侑士に思いっきり抱きついた。 「よしよし。よぉできました」 『子供扱いして…』 「可愛いんやからしゃあないやん?」 『…侑士』 「ん?」 『好き…』 「ほんま未来にはかなわんなあ」 あたし侑士のこと好きだよ だから意地悪は程々にしてね。 け…跡部とも程々に仲良くするからさ。 機嫌治してね。 侑士 大好き *end*
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