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それからさらに二週間が過ぎて静子の机が撤去された。教室の後ろの荷物棚も静子の名前が消される。
と同時に静子の下駄箱も無くなることになった。
その時ようやく静子の下駄箱は開けられた。
「うぅぇ‥っ‥‥」
下駄箱を開けた先生が嗚咽をあげる。長く放置していたビール缶や酒類の缶が放つ独特の臭いとむわっとした湿気が周囲に拡がっていく。
なぜ今までこれほどの臭いが外に漏れなかったのかが不思議だ。
先生は口を左手で抑えながら下駄箱の中を確認した。
そこにはビール缶と少女の上履きがあった。それらと下駄箱の内壁にはびっしりとナメクジが張り付いていた。
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