三太

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  「はい、どうぞ」 保健室の先生はしゃがみこんでハンカチを渡してくれた。 「‥‥ありがとうございます」 僕はそれを受け取って涙を拭く。 「本当は凄く怒られたたかったんでしょ?」 しゃがんだまま同じ目線でそう聞いてきた。優しい笑顔に優しい口調‥なのに 目は僕の姿じゃなく心を見透かすようなそんな視線をしていた。
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