【蛞-ナメクジ-の章】

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  彼らはナメクジはビールに集まる習性があると先生が昨日、話していたので空になってはいるがまだ臭いが強烈なビール缶を拾ってきて一晩、公園に置いて実際に試してみたのだ。 そして結果がこれだ。 ビール缶には何処にこれ程、いたのかという位の数のナメクジが張り付いていた。 缶の中にもたくさんいるだろうがとてもじゃないが見る気にはなれない。 「うぇ~っ。気持ち悪すぎるよ、学校にいこうよ。。」 「何、正夫、言ってんだよ。こっからだろうが。    サンタ ほら、三太、袋に入れろよ。」 このメンバーのリーダー格で体格が大きい剛が気弱な三太にそう指示する。 「うぅ‥。うぇぇ。ぐっちょりする~。」 気弱な三太はビニール袋を手袋代わりにしてナメクジのついた缶を掴んだ。そしてビニール袋を裏返しにして中に缶が入った状態にする。
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