【蛞-ナメクジ-の章】

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  ナメクジがべったりとついたビール缶を入れた下駄箱の持ち主は三人と同じクラスの女子、静子だった。 彼女は顔も見えないくらい長い黒髪だった。ここまでだと綺麗な髪を想像するかもしれないがその髪は剛髦で手入れもされておらず針金のようだった。 そして彼女は内気なのか誰とも話そうとしなかった。
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