1人が本棚に入れています
本棚に追加
/45ページ
「あはは……着いちゃったね」
妃奈は悲しそうに笑った。
「うん……着いちゃった」
「ははっ、なんで中学生のオレ達が参加しなきゃいけないんだろうな…」
「………しょうがないだろ。
主催者があんな奴なんだから…」
「………狂ってるよ!!」
しずく、緋音、セツ、夜徒が言った。
ふと、5人の眼から涙が溢れた。
「なんで……みんな泣いてるの?」
「……妃奈だって、泣いてるじゃない…グスッ」
「なんでだろ……僕達、なんで泣いてるんだろ…」
「………もう…行かなきゃダメみたいだぜ」
「そうだな……」
涙が溢れて、前が見えない─
仲間が死ぬかもしれない─
自分が死ぬかもしれない─
だから─
涙が溢れたんだろう─
最初のコメントを投稿しよう!