二人で王様ゲーム

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「私は、結城くんと王様ゲームがやりたいんです」  そして数分後――。  目の前には、ニコニコ笑顔を浮かべたセンパイがいる。 「では、はじめましょう!」  センパイは、どこから用意したのか、割り箸で作られた簡単なくじ引きをテーブルにことんと置いた。  なんだかんだで王様ゲームを了承しているあたり、俺は女の子に甘いのかもしれない。 「ではいきます。王様だ~れだ!」  センパイの掛け声とともに、俺と彼女は同時に割り箸を引いた。  結果は――。 「あ、俺王様みたいです」  俺が引いた割り箸には、黒いマジックで『王様☆』と書かれていた。  さて、ここで王様ゲームのルールをおさらいしておこう。極めて簡単なルールである。  くじを引き、王様になった人が、そうでない人に命令を下せる、というゲームだ。本来はパーティーゲームなので、多人数でやった方が当然盛り上がる。  つまり、今の俺には目の前の美少女に、あんなことやこんなことをやらせちゃう権利がある、というワケだ。
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