第2回 団

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何がすごいかっていうのはきちんと説明できないのだけれども……。 「……きっと、倍率が高いのだろうな……」 そこに俺は挑もうとしている。だから……さっきから心臓が飛び出しそうだ。 落ち着けー。自分。 団までは徒歩で二十分。 「へえ……」 通勤にはもってこいだ。 そこを曲がればすぐ……見える……。 見え……。 「……っ」 門を曲がり、目の前に団が見えた。 何だここは。でかいってものじゃないぞ!いや……でかすぎるだろ!? 「んな……」 そう。例えるならば幼稚園と小学校と中学校と高校と大学と大学院と職場と老人ホームを全て……足した感じ。わっちゃダメだぞ。 「でか……い」 感無量で言葉にならない。
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