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母の声は、優しく。 父の声は、守る様な。 まだ、赤ん坊の弟は、柔らかい光の様な“気持ち”が、 口から出なくても、心、頭の中に、感じる事が出来た。 それは、自分にとっては当たり前の日常。 3歳の、冬。 初めて感じた“感情”に、 それは今思えば、 “恐怖” “怒り” “苦しさ” そんな“負”の感情。 俺はパニックを起こし、泣き叫んだ。 暗闇に、独り居る様な感覚。 幼い自分には、判らなかった。 伝える事が、 出来なかった……。      
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