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『じゃぁ作ればいいじゃん。そんな優しい彼氏さんを。』
柚がぶっきらぼうに答えると少しむくれた顔をする。
『出来るものならとっくに作ってるよ。そっちこそどうなのよ。』
『俺?別にいらね。』
そう言って座るとペットボトルをあける。葵が隣に座りながら苦笑いを浮かべた。
『なによ。そんなこと言って本当は出来ないだけでしょ?』
頬を膨らましながら言う花梨に葵が意地悪そうにほほ笑む。
『あれ?花梨ちゃん、知らなかった?柚は結構モテルんだよ?こないだも告白されてたよなぁ?』
『え?』
驚いた顔をした花梨にさらに続ける。
『なんて言ったっけ?あの…2年の…』
『うるさいよ。お前は!』
思わず葵の首を絞めるように腕をまわした。
『ちょっ…ギブギブ』
苦しそうに咳をする葵に腕を離す。それを見ていた花梨はショックを隠せない表情をすると慌てて言う。
『あ、宿題しなきゃ、じゃ、またね。』
そう言うと窓を閉めた。
『いじめすぎちゃったかな?』
舌をだして笑う葵にため息をついた。
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