雛苺

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ジュン「真紅……」 真紅「ジュン、扉を開けなさい」 ジュン「ああ」 雛苺「ありがとうなの真紅。実はヒナね、ずっと聞き耳たててたの」 ジュン「じゃあ……」 雛苺「ヒナは今日の夜に動かなくなるのね」 真紅「ええ、そうよ」 雛苺「ねえジュン。お願いがあるの」 ピンポーン。 ジュンがインターホンを押す。 巴「はーい」 ジュン「いきなり悪いな」 雛苺「とーーーもーーーえーーーーーーー」 巴「あははっ、久しぶり雛苺」 ジュン「じゃあ僕はこれで」 巴「夕方になったら桜田君の家まで行けばいいのよね?」 ジュン「うん、それじゃ」 雛苺のお願い。 それは巴の家に連れて行って欲しいとの事だった。 ジュンは巴に全ての事情を電話で説明、今に至る。 ジュン「やっぱり、あいつは柏葉が一番好きだもんな」 帰り道、ジュンは1人でつぶやく。 その言葉からは、どこか寂しさを感じられた。 ジュン「ただいま」 のりら「おかえりジュン君」 のりがジュンを出迎える。その目は赤く、先ほどまで泣いていた事がわかる。 ジュン「真紅から、聞いたんだな」 のり「うん……。だから今晩はご馳走たくさん作ろうと思うの」 のり「そんなわけだから買い物にいってくるわね。みんなの面倒はまかせたわよ」 ジュン「わかった」
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