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いつも通りの通学路を俺は歩く。
体操をしている老人、ゴミ箱をあさる猫、夫を送り出す妻…
この大日本帝国はいつも通りの朝を送っている模様。
俺は公立高校の制服に身を包み、平凡な日常を噛みしめるように歩く。
しかし、通学路の曲がり門を曲がると平凡ではない事が起きた。
曲がり門を曲がった俺の目に飛び込んできたもの。
前方30m先に女子高生の後ろ姿。
…俺と同じ高校の制服を着ている。
これだけなら別に大した事じゃない。
この通学路は多くの生徒が利用してるし、同じ高校の奴がいたって不思議ではない。
問題なのは前を歩く女子高生を俺が知っているという事だった。
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