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「………っ」
「あ…ごめん」
苦しさのあまり小さく悲鳴を上げるとその人は離して、こう言った。
「…1ヶ月も眠ってたんだよ、二度と目を覚まさないんじゃないかって……でも…良かった」
「え…あ、の………」
「大丈夫。何も思い出さなくて良いよ、レナ」
よく分からない私に、その人は何もかも知ってるという顔で言う。
「それに、思い出したら……消えてしまうから…だから、思い出さなくて良い」
何処か辛そうな顔で言われ、私は何も聞けない。
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