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-ナレーターside-
↓
-水雲side-
ガラッ
「水雲おはよー」
『おはよう鈴香』
教室に入るといつものように一人の女子
が寄ってくる。
彼女は香坂鈴香(こうさかすずか)。
金髪の巻き髪に化粧バッチリ。
でかい胸の谷間が見えるか見えないかまであけたシャツのボタン。
パンツが見えるか見えないかぐらいの短いスカートにルーズソックス。
まぁ今時のギャルとゆうやつだ。
「あれ?藻屑は?」
『あそこ』
窓の外を指した私の指先には女子に囲まれいる藻屑がいた。
「弟様は相変わらずモテモテですなぁ~」
鈴香は窓際に肘を置き頬杖をつき呆れたように言った。
『軽いだけだろ』
プスッ
私は興味無さそうに青汁苺牛乳のパックにストローを刺し口の中に抹茶とピンクの中間色の怪しげな液体を吸い込んだ。
「あんたそんな怪しいものよく飲めるわね…」
鈴香は青ざめた顔をして私を見つめた。
『意外とうまいよ?』
「あんた味覚おかしくない?」
青汁苺牛乳一L 105円←CM
ガラッ
「水雲・鈴香おはよ」
「「おはよー慶志(けいし)」
主に漆黒の髪の真ん中に白メッシュ。
切れ長の目に両目白と紫のカラコン。
背中には包帯に血を付けた飾りのギターケース。
彼の名は龍椰崎慶志(りゅうやさきけいし)。
鈴香の幼なじみ。
見た目はちゃんと良く言えばビジュアル系。
ヘタに悪く言えばチャラ系。
でも芯と筋はちゃんと通ってる。
「藻屑はやっぱまた女?」
『御名答』
「羨ましいかぎりやなぁ~」
慶志はそう言って窓向こうの藻屑を見つめた。
『あんただってモテるじゃない』
「俺は…」
「あんたはあれだもんねぇ~」
鈴香はニヤリと不気味な笑みを浮かべ慶志を見つめた。
「なっ…おまっ…絶対言うなよっ!!」
「わかってるってぇ~♪」
慶志は顔を真っ赤にして鈴香を睨む。鈴香はさらににやける。
『なんの話~?』
「いっ…いやなんでもないでっ。なんでもあらへんよ…うん…」
慶志はそう言って手を横に振った。
『ふ~ん…』
慶志はあまり私に恋の話はしてくれないってゆうかスルーされる。
なぜだ…。
「おはよ~みんな」
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