死刑囚の望んだ物は

殺人鬼

連続絞殺魔が長い逃走と追跡の果てに、ついに捕縛された。

彼は老若男女を問わず、幾多の命を踏みにじり、その行為を心底から楽しみながら他者の命をもてあそんだ。

ある者は泣きながら命ごいをした。

ある者は恐怖におののき、為すすべもなく息絶えた。

またある者は激しく抵抗し、それに倍増する暴虐を受け命を散らした。

しかし彼は何らの良心の呵責も感じることなく、自己の悦楽をむさぼった。