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それでも私は四人姉妹の末っ子だったので、まだ甘かったそうだ。これで甘いなんて、昔はどれだけひどかったのか…ゾッとする。
金銭的なこともひどかった。給食費も払えないなんてことはザラだった。給食費も払えないくらいなので、自分の欲しいものなんてほとんど手に入らなかった。もちろん小遣いもナシ。私は狂ったように万引きをした。学校で必要なものも買ってもらえないので、ノートや鉛筆も万引きで補っていた。そんな私を見ても母親はなにも言わない。お金を渡してないはずの娘が色々持っていることより、お金を渡さず済んでラッキー と言う感情のほうがでかいのだ。それは今もずっと変わらない。もう家が嫌でしょうがなかったが、小学生が自立できるはずがなかった。毎日死にたかった。学校でも、陰気な私を同級生たちは嫌がるようになり、徐々にイジメのようなことを受けるようになった。そもそも自宅が外国人部落にあり、純粋な日本人じゃないことはみんな知っている。しかもまわりは田舎で年寄りが多い。当然、それだけでもイジメられた。普通の家庭に生まれたかった。そんな思いでいつも頭がいっぱいだった。やがて私は一日の大半を空想
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