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まず、髪の毛を染めた。市販のブリーチ剤で、加減がわからずかなり明るくなってしまった。かなりやばいと思った。別に学校なんてどうでもよかったが、父親にバレるのが死ぬほど恐かった。余談だがピアスがばれた時、ピアスの穴に箸を突込まれそうになった。
これはバレたらまずい。また次の日学校に行けないくらい殴られる…。
考えて考えて、なんとか目立たない方法を思い付いた。髪の毛を水で濡して色を濃く見せて、髪の毛の表面にヘアピンを大量に挿し、後ろでぎゅうぎゅうに一つにまとめた。幸い父親はアル中で、夕飯の頃にはベロベロに酔っ払っていたので見えていないようだった。幸いと言う言葉が合っているかどうかはわからないが…。
家ではそんなにビクビクしているくせに、学校ではやりたい放題だった。入学から三日目以降、遅刻せずに行った覚えがない。学校に昼頃行って、ウロウロして帰るのがパターンだった。同じ学年にヤンキーはいたが、私は基本的につるまなかった。私はあいつらとはちがう と思っていた。学校をサボる時も一人。行くところと言えば、図書館。不良になってもやっぱり趣味は読書だった。今思えば、平日のお昼前なんかにセーラー服を着た中学生が図書館をうろついていてよく注意されなかったと思う。しかし金がなかったので、喫茶店などには行けない。いつもそのへんをブラブラしていた。
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