第1話:「興味が無いわ」

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「姿形は昼間の王女様の様な……。まぁ、あの御方も大火傷は必死。城で騒ぎが無いところを見ると――命は助かったのでしょう」  世間話をしたいのかしら? 「あんな小僧のために、愚民のために、何を必死になっておいでやら、さっぱりわかりませんな」  簡単な挑発ね……。  私は横に腕を伸ばし、親指を立てる。  そして、親指を下に回した。 「お喋りはお嫌いですか……。ならば――」  そう言うとナイルは両手を合わせ、指を組み、形を作る。  あれは――印!  そして、5つのスペル。 炎……いえ、爆発!?  印とスペルでより正確に!?  なるほど……。  狙いは私の顔を隠している布を取る事ね!  私はナイルの魔法が発動するのと同時に、やや後ろへ高く飛び上がる。  足元で爆発するように。  爆風に乗れるように。 「……まるで私のすることが分かっているかの動きですな……」  ナイルは再び印を結んだ。  そして、12のスペル。  あれは昼間の……。  私はナイルと同じ様に印を結び、同じスペルを唱えた。  1度見たら忘れない。  それが私の力。  ナイルよりも早く。  発動を合わせる。
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