12人が本棚に入れています
本棚に追加
「ある種族は興奮すると、限界以上の力を発揮させる……バーサーカー……」
ナイルは大の字に倒れたまま、話を続ける。
「だが、長く続けると体に負担が掛かり、自分自身を壊してしまう、諸刃の剣……」
そして、ナイルはそのままの体制で、踵を軸にして起き上がった。
「血をたぎらせ、それが髪や瞳に現れる……。なるほど……リリー王女の金色の髪がピンクになっているわけですな」
ナイルには私の打撃が効いていない様だった。
「血を自在に操り、イミテーションもこなす……。なるほど。最強だ……」
その最強を目の前にしている割りには、まだ余裕じゃないの。
「どうですか? 私と手を組みませんか?」
ナイルは足を動かしている。
何かを書いて……?
「さっきも言ったでしょ?」
「残念ですぞ……」
そして、ナイルが両手を合わせた。
ナイルの足元から光が溢れる。
それは魔方陣を描いた。
ヘキサグラム!?
「なぜ私が1ヶ月で、トップになったのか、お分かりか?」
召喚!?
いえ、憑依!?
「これならイミテーションも不可能ですな……。最後だ! 私の元に来い!」
最初のコメントを投稿しよう!