第1話:「興味が無いわ」

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「号外! 号外だよー!」  今日も朝から賑わう城下町。  今、巷では『正義の味方バタフリー』が流行っている。  悪業を働く悪人どもを次々と成敗する。 『バタフリー、ソーサラー一家襲撃犯を退治!』  バラ巻かれる紙。  丁度私の手元に飛んで来た1枚を、上手く掴む。 「おっ! 王女様! 今日も見学ですかい!?」 「えぇ。賑やかで良いなぁって」 「バタフリー様々ですよ!」  私はこの国の王女。  リリー・フェンリル。  15歳。  そして、弟がいる。  セイズ・フェンリル。  13歳。次期国王。  この国は変わった制度がある。  身分制度。  王族、ソーサラー、貴族、平民……。  なぜこんな制度が必要なんだろう。  弟が国王になったら絶対に廃止させてやる。  私は隔てを無くすために毎日、町へ散歩をしている。  もちろん、教育係兼世話役のキュベレイは置いて。  それに応えてくれる様に、みんなは話し掛けてくれるようになった。  そしてもう1つ、私が散歩をする理由がある。 「大変だぁ~! リリー様! リリー王女様~!」  また……。  腹が立つのも通り越して呆れてしまう。
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