第1話:「興味が無いわ」

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「上の者の言葉は絶対。リリー様もお分かりでしょう?」  ……それも良くわかっていた。  私が10歳になり、軍議に参加した時の事。  参加と言っても離れて椅子に座っているだけだったけど。  なんで軍なんて要るのだろう?  私は父上の意見に反対した。  そもそも力なんて要らないんだと……。  その時、私は既に自分の立場がイヤだった。  みんなが私に敬語を使う。  私の方が未熟者であるのは一目瞭然。  ただ、王女であるがために。  偶然、私の父上と母上が国のトップだっただけで……  そして私には……  私の発言以後、騒つく部屋内。  そして当時の世話係り、ユーベが私の側に来た。  ユーベは大好きだった。頭も良く、格好良くって、剣の腕も。そして優しくて……。私の初恋の相手。  でも彼は、どこかに消えてしまう……。  彼は私に悲しそうな顔をして一言。 「我々はリリー様を裁かなければなりません」  どうして?  何がいけなかったの?  幼い私は訳がわからなかった。  後に理解をする。  先ず、父上の言葉は絶対なのだ。  発言をするにも許可が要るとか……。
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