第1話:「興味が無いわ」

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 ナイルは去り際に、小さな男の子に手をかざした。  泣き声がうるさいと。  ナイルの手からは黒い炎がほとばしる。  炎? ……闇の!? 「私の炎は燃え尽くすまで消えんよ……」  横目で、まるで私に挑戦するかの様に呟いた。  私は構わず男の子を抱き締める。  その時、私を捜していたキュベレイが大声で叫びながらやってきた。  ナイルは鼻で1つ息を吐き、去って行く。  命を奪う権限なんて無いでしょ!?  でもこの国には無礼討ちが……。  恐らくソーサラーのトップならこの事件をもみ消す事もできるかもしれない。  ふざけないで!  私にもその権限はある。  だけどそれは回り回って誰かの恨みをかってしまう。  王族は手を出さない。  誰かに頼めば、して貰える。  でも、殺しの依頼なんてできるはずもないし、したくもない。  帰り際、町人が話をしていた。  バタフリーに成敗されれば良いんだと。  同感だった。  力を求められるこの国では力が正義。  目には目を。  それがバタフリーと言う存在になって現れる……。
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