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確かに山口くんの誤解も解けて、完璧に心通わせた土曜日はよかったのだ。
あの時点では実はもうお昼ぐらいだった。
あたしたちはお昼ご飯を食べた後、次の日のあたしの誕生日のために綾菜ちゃんが料理を作ってくれるらしく、そのための食材を買いに出かけることになった。
最初に一緒にショッピングをし、映画を見て、その後食材を買うというプランである。
計画どおりそのプランを決行し、家に帰るころにはすっかり空も黒く染まっていた。
本当は買い物してるとき手を繋ぎたかったんだけど、チキンなあたしはそれが出来なかったのが悔やまれる……!
でもそういうのを抜きにして綾菜ちゃんの隣を歩いて、あたしのために微笑んでくれる綾菜ちゃんをみているだけで天にも昇りそうな気持ちだった。
しかもこれから家に帰って綾菜ちゃんと一緒に誕生日を過ごせるなんて、「神様! ありがとう!」っていう感じだったんだよね。
うん……、
そんな気持ちだったんだけどさ……。
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