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「香奈さん、料理できたんで運ぶの手伝ってもらってもいいですか?」
あたしは「もちろん」と返事をすると、綾菜ちゃんと料理が待っているキッチンへ向かった。
「うわぁ~! おいしそう! 綾菜ちゃん料理上手!」
キッチンに広がっていたのは誕生日料理に相応しく、ビーフシチュー、サラダ、スープ、といったものだった。
どれも見た目からおいしいと判断できるほど、きれいに盛り付けられている。
綾菜ちゃんはあたしの誉め言葉にうれしそうに微笑んでいた。
――く~~っ! 綾菜ちゃんかわいい! 楽しい誕生日になりそうだ!
「よし! じゃあ運んで食べようか!」
「はい!」
そうして料理をテーブルに運び終わり、いざ「食べよう!」と二人ででテーブルに向かい合わせに座った時に『その音』は部屋中に響き渡った。
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