11月4日、会社

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その音はインターフォンの音だった。 「こんな時間に誰だろう……? 宅配便かな?」 あたしは立ち上がると部屋の壁にあるインターフォンのモニターでドアの外の人物を確認した。 「…………え!」 そこには予想外の人物がたっていた。 「誰だったんですか?」 綾菜ちゃんはあたしの驚きの表情に不思議に思ってか、心配そうに尋ねてきた。 「……あー……、うん、綾菜ちゃんもたぶん知ってる人だったよ……」 あたしのその言葉にさらに綾菜ちゃんの頭の上には『?』マークが増えていた。 「取りあえず、『お客様』のとこに行ってくるわ」  あたしはそう言うと玄関ヘ向かった。 ――……そういえば忘れてた……。 毎年誕生日になると家に『やってくるやつ』がいるんだった……。 いや、言い方が悪いな。 『あたしが覚えていない誕生日を覚えていてくれて、何も言わずに当日サプライズで家にきてくださるありがたい友人』といったほうがいいかな。 あたしはドアの鍵を開け、その友人が立っているドアを開けた。 ――そこに立っていたのは…… 同期の早紀と南だった。
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