②21:30、飲み会後

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「立花早紀ちゃんでしょ!」  香奈は自慢気に言った。 「ピンポーン! 正解! でも何で知ってるの? もしかしてあたしって有名だったりする?」 「うん! うちの学年ならみんな知ってるぐらい超有名!」  あたしは冗談でいったんだけど香奈はマジで答えてきた。 「もしかしてこの美貌のせい?」 初対面の子に対してここまではさすがに言いすぎたか、とちょっと後悔した。  「あはは! 調子のりすぎ~! でも実はそうだったりすんだよね~! 早紀……ちゃん、綺麗で有名だよ」 香奈はあたしの言葉をちゃんと冗談として受け取ってくれた。 ――うん、香奈とはノリがあいそう! あたしは会って数分なのにもう親しみを覚えていた。
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