-真実と空想の食い違い-

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10~12人くらいの遺体は、すべて武装していた。 周りや遺体に争った跡がないことから、たぶん不意打ちをくらったのだろう。それくらいは容易に想像がつく。 『一般市民ではないようですね…どこの人間なんでしょう』 『関東には幾つか抵抗勢力がいるみたいよ…どこだか詳しくはわからないけど』 どこの勢力かを示す目印みたいなものがない。 抵抗勢力があることには賛成だが、これでは相手がわからず内戦状態にも成りかねない。 抵抗勢力同士は連絡をとっているのだろうか。敵味方の区別はちゃんとしないと、遺体の数は増えるばかりだ。 『一応、このことは報告しておいた方がいいわね』 『はい、報告いたします。状況はかなり悪いですね…』 山木はふぅー…と大きな溜め息をついた。
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